遺言イメージ

遺言を残す際に気をつけたいこと

死後に遺族間でトラブルが生じやすい相続について、問題にならないよう、生前に出来る限りの対処をしておきたいものです。

 具体的には、法律に適った遺言書を作成することと、遺産となる財産全てに関して漏れなく盛り込むこと、そしてそれを公正証書にしておき、更にその執行を弁護士や司法書士などの専門家に委ねることが大切です。
 
特定の相続人に集中して相続させたい場合や、逆に特定の相続人を排除したい場合、極端な遺言を残しやすいものですが、あまりに極端な場合は無効になることもあり得ます。
また無効にならないまでも、他の相続人に遺留分を主張された場合、それに対抗できず、結局は揉める事態になりかねません。

 そういう事態になるのを防ぐために、遺言書の内容はじっくりと吟味する必要があります。
出来ればその段階から法律の専門家に相談し、そのアドバイスを取り入れて、法律から外れない範囲でそれぞれの相続人に対して何を残すのか、盛り込むようにします。
その上で、その執行を法律の専門家に付託し、公正証書にしておけば、法的に裏打ちされて死後にその遺言書のままに問題なく執行される可能性が飛躍的に高くなります。

 ここで意外に見落としやすく、それだけに気をつけたいことは、遺産全てについて網羅しなかったばかりにトラブルに発展するケースがあることです。
主な遺産となる財産に関して記載したからと安心して、大した価値のないように思われる細かい財産に関して記載しなかったばかりに、後日予想外に事態がこじれることもあるからです。

実は、我が家がまさにそうでした。
 我が家は、父母、そして子供2人の家族でした。
母が先に亡くなり、数年後に父が亡くなって、その遺産を兄弟2人で相続することになりました。
父は生前、念のためにと公正証書遺言を残していたのですが、そこに記載がなかった遺産に関して、
想像を超えた事態に発展しました。

 父は田舎に先祖伝来の土地を持っていました。
それなりに広くても田舎の土地なので実際には買い手がなく全く売れない土地ですが、
路線価はそれなりに高く、固定資産税の負担は大きい土地です。
その土地に関しては生前の父から聞いており、兄弟2人で半分ずつ相続することになっており、
兄弟共にそれで納得していたのですが、問題は公正証書に記載されていなかった土地が何筆かあったことです。

 それらの土地は点在している状態で、当時は課税もされていなかったので父は財産価値がないものと思ったようで、全く言及されていませんでした。
ところが父の死後、それらの土地も固定資産税が課税されることになり、そこで調べてみると、
何と取得時効を超える年数、他人がそこに家を建てて住んでいたのです。

加えて、それぞれの土地に入れ食い状態で建物があり、境界すらはっきりしない状態でした。
他人が占有し取得している状態の土地のために、相続人であるというだけで自分たちが固定資産税を払い続けなければならず、それを避けるために土地を諦めて占有者に名義書換をするにしても、
この状況では非常にややこしい交渉が必要なのですが、遺言執行者にはそれを拒絶されました。

なぜなら、それらの土地に関しては遺言書に記載されていないため、自分は無関係だという主張です。
 こういう事態にならないためにも、生前に十分に気をつけて死後に備えたいものです。

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